長野で家を建てる際には“全国仕様”ではダメな理由
- Category:軽井沢の家づくり情報

「断熱等級も高いと聞いていたし、最新の設備も入っている。
それなのに、なぜか冬は足元が冷える。」
家づくりを経験された方から、そんな声を聞くことがあります。
実はその原因、家の性能そのものではなく「つくられ方」にあるかもしれません。
多くの住宅は、「全国どこでも建てられる」ことを前提とした、
いわば「全国仕様」で設計されています。
ですが、長野の気候や暮らし方は、その前提から大きく外れている項目もあります。
「全国仕様の家」は “平均的な日本” を基準にしている
全国展開している住宅の多くは、
日本全体の平均的な気候・条件をもとに設計されています。
それは決して悪いことではありませんが、
寒冷地の長野県での家づくりに当てはめようとすると少し無理が出てくるかもしれません。
・冬の冷え込みが厳しい地域
・朝晩の寒暖差が大きい地域
・雪が日常的に降る地域
といった、信州ならではの条件を十分に反映しているとは言えません。
長野は、日本の中でも「寒さ」「標高」「自然条件」がはっきりした地域。
その土地で快適に暮らすには、平均値ではなく“その場所の現実”を見た設計が必要になります。
例えば、都道府県別の「平均標高」を調べてみると、
平均標高が最も高いのは長野県で1,132m(偏差値85.9)となっています。
偏差値を見ていただくとわかる通り、他の都道府県に比べて圧倒的に平均標高が高い結果となっており、
家づくりにおいても、この「標高の高さ」は検討すべき項目だということが分かります。
「信州の冬」は “数字以上” に体にこたえる
長野の寒さは、
気温の数字だけでは語れません。
・夜間の放射冷却による冷え込み
・朝起きた瞬間の床の冷たさ
・日が落ちてから一気に下がる体感温度
こうした環境では、
断熱材の厚みや暖房の能力だけでなく、
・どこから日射を取り入れるか
・どこで熱を逃がさないか
・家全体の温度をどう保つか
といった設計そのものが、住み心地を大きく左右します。
特に他の都道府県から移住された方などが驚かれるのが、
朝・夕方と日中の温度差です。
長野県は内陸性気候と高い標高のため、
日中と朝晩、季節ごとの寒暖差が非常に大きいのが特徴です。
1日・1年を通して気温の変動が激しく、
特に春と秋は昼夜の温度差が10℃以上、
年間の気温差も非常に大きくなります。
こうした寒暖差が大きい長野県では、
日中に日射による熱を建物内に効率的に取り込むことも
住まい心地を安定させるためには重要なポイントとなります。
長野県での住宅設計には、
“その気候風土を理解”した上で
住宅に落とし込む経験が必要となります。
「雪・日射・風向き」―― 長野ならではの自然条件
長野で家を建てる際には、
気温以外にも考えるべきことがたくさんあります。
たとえば、
・雪の重みや落雪の方向
・冬の低い太陽高度をどう活かすか
・夏と冬で変わる風の流れ
これらは、全国共通のプランではなかなか拾いきれない部分です。
同じ「南向きの大きな窓」でも、
長野ではメリットにもデメリットにもなり得る。
だからこそ、土地ごとに丁寧な読み取りが欠かせません。
「同じ間取り」でも “住みやすさ” はまったく変わる
吹き抜けや大開口の窓、広い玄関土間。
どれも魅力的な空間ですが、
地域に合っていなければ「寒さ」や「使いにくさ」に直結します。
長野では、同じ間取りでも設計の工夫や、
そもそもの建物性能(断熱・気密)ひとつで快適さが大きく変わってきてしまいます。
H2 長野で本当に必要なのは「高い性能」と「バランス」
高性能住宅という言葉が広まる一方で、
数値だけが一人歩きしてしまう家づくりも少なくありません。
私たちは、断熱や気密といった性能は
「できるだけ高くあるべきもの」だと考えています。
特に長野では、性能の差がそのまま暮らしやすさの差になるからです。
そのうえで考えるのが、
断熱
気密
設備
設計
これらをどう組み合わせ、どう成立させるか。
性能が十分に高いからこそ、
暖房は最小限で済み、間取りの自由度も広がります。
性能を妥協せず、その性能をきちんと使い切る設計をすること。
それが、この土地で長く快適に暮らすための
本質的な家づくりだと考えています。
私たちが「信州仕様」を大切にしている理由
私たちは、家を設計する前に、
まずその土地の環境をじっくり読み取ることから始めます。
日当たり、風、周囲の景色、
冬と夏で変わる暮らし方。
それらを踏まえた上で、
「この場所で、どんな毎日を過ごすのか」を想像しながら
一棟一棟、設計をしています。
信州には、信州に合った家づくりがある。
そう考えているからこそ、
“全国仕様”ではなく“その場所の答え”を探し続けています。
「どこで建てるか」より「どう考えて建てるか」
全国仕様の家が、すべて合わないわけではありません。
ただ、長野での暮らしを本当に快適にしたいなら、
地域を深く理解した視点は欠かせません。
家は、建てた瞬間よりも、
住み続ける時間のほうがずっと長いもの。
長野という土地で、
無理なく、心地よく暮らすための家づくりを、
私たちはこれからも大切にしていきたいと考えています。
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